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和紙と印刷機

印刷業界の今後に、和紙がきっと役に立つ3つの理由

2017.01.27
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どうも、株式会社オオウエの大上です。
弊社は、和紙専門の問屋として、1948年よりお仕事をしています。
紙を扱う業者として、印刷会社様とも多く付き合ってきました。

今、紙・印刷業界は本当に苦しい時期を迎えています。
果たして、今後はどうなっていくのでしょうか。


市場を見渡せば、格安のネット印刷が台頭し、小さな会社はそのあおりをもろに受けています。
ネット印刷の方が安いから、とそちらを勧められることも多くなってきました。


今後は、紙・印刷業は大手やコモディティ化した事業には出来ない提案を強化していく必要があると思います。
早い、安い、きれい。そんな横並びの提案から抜け出していく必要があります。


そんな中、和紙という素材を提案していくことが印刷業にとっての武器になるのではと考えています。
今回はその3つの理由について書いていきます。

目次
・紙業界も同じ構造です
・理由1.差別化を可能にする
・理由2.価格競争を回避できる
・理由3.提案力がつく
・印刷は難しいのか?
・まとめ

この記事を書いている大上です。
和紙で、付加価値が高まる方法を日々考えている、和紙問屋の4代目候補です。

紙業界も同じ構造です

3つの理由に入る前に、我々紙業界についてもご説明しておきます。

印刷とは切っても切れない紙業界。
そこでも同じことが起きています。
流通がある程度固定化し、もはや紙卸業というのは、完全に流通業化しています。
お客様の求める紙を、より安く、より早く提案する。それ以上の取り組みが生まれにくくなっています。

そんな中、弊社では、自社オリジナルの商品を作ることに着手しました。


3年前より開始したのですが、ありがたいことに郵便局での取り扱いも開始しました。
そこで思ったのが、弊社がほかの紙屋さんとは違い、和紙に専門性をもっていたことが大きかったのではと考えます。

消費者の方にとって、和紙というのはとてもなじみが深く、手に取ってみたい素材だったのです。

和紙製品で、郵便局2000局での取り扱いが開始しました。

理由1.差別化を可能にする

和紙と言うのは、長らく敬遠されてきた素材でした。
価格は高く、印刷もしにくい、前例もそこまで多くない。
そんなイメージが業界内で定着していたからです。
しかし、和紙メーカーによる努力の末、価格は洋紙に勝てないまでも、
それなりのものが登場しています。


ネット通販においても、和紙はほとんど選ぶことが出来ません。
それは、やはり前述のようなイメージがあるからかと思います。


だからこそ、今和紙に専門性を持つことが、他社との差別化につながるのです。

和紙が提案材料に上がってくることは、あまりありません。

理由2.価格競争を回避できる

和紙と聞いて、思い浮かぶ銘柄はありますでしょうか。

恐らく、パッとは浮かばないと思います。

洋紙や特殊紙ですと、紙名がすでに普及しており、指名買いが入りやすいです。
しかし、和紙の場合は、銘柄を聞いてもピンときません
この辺りも、体面を生業としないネット印刷には扱いづらい理由です。


しかし、きっちりと面と向かって紙質の違いをお話しし、和紙の持つストーリーを伝えられれば、
他に類似のものが少なくともインターネット上にはありませんので、無用なコスト競争を産むことはありません

白い和紙だけでも、結構な種類があります。

理由3.提案力がつく

お客様のニーズにあったものが提案できる。
産地のこだわりなど。また、オリンピックに向けて、日本を打ち出す提案も。

また、和紙にはその原料配合や漉き方により、様々な種類が存在します。

お客様がコスト的に厳しいのであれば、パルプをメインにした比較的安価な機械漉き和紙を。
質感にこだわりたい場合には、楮という昔ながらの原料を使用した伝統的な和紙を、という風に、
提案の幅が広がります

また、作り手が見えやすいのも特徴です。
今の機械漉き和紙の会社のほとんどが、昔から和紙作りが行われてきた産地にて事業を行っています。
地方の丁寧なモノづくりをPRの材料とすることが可能なのです。
岐阜のモノづくりの会社であれば、紙は岐阜で作られたものを採用する、というようなことも可能なのです。


そして、極めつけは2020年の東京オリンピックに向けた国を挙げての外国人の誘致です。
ちょっとした印刷物でも、日本の伝統である和紙を使用していますと伝えると、とても喜んでもらえます。


また、伝統的な素材であるということを活かして、ギャップを生み出すことも可能です。

 

伝統的な和紙に、ゆるいデザインを組み合わせた和紙田大學のポチ袋

和紙田大學というブランドでは、伝統的な和紙に、あえてとぼけたデザインを載せることで、ミスマッチを生み出しました。
こうした仕掛けが出来るのも、和紙と言う素材に根付いたブランドイメージがあったからです。

印刷は難しいのか?

やはり、印刷に特化するために生まれた洋紙に比べると、難しいです。
しかし、前述のとおり、印刷をしやすくする努力を重ねています。
幾度かのテストは必要ですが、十分に実用可能です。


また、近年はオンデマンド印刷での和紙印刷をテストしています。
小ロットに強みを持つオンデマンド印刷は、印刷業界の方にとっても心強い存在ですよね。


和紙も、大量にはいらないんだけれども、少量で付加価値を付けたいというお客様が多いです。
ニーズが合致していると考えます。
今後は、よりオンデマンド印刷で必要とされる和紙を提案していきます。

和紙メーカーは、たゆまぬ努力を続けています

まとめ

印刷業の今後にとって、和紙が有効である3つの理由をお伝えしました。
差別化が出来、価格競争になりにくく、提案の幅が増えます


扱いのない素材に取り組むのは、最初は躊躇するケースも多いと思います。
製品を作ったり、印刷を試したりを繰り返す我々と一緒に、和紙にチャレンジしてみませんか?
ぜひ、二人三脚で和紙を武器に出来るようになりましょう。


お気軽に、お問い合わせをくださいね!

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