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和紙に気持ちを込める

奉書紙とは、大切なことを伝える和紙。裏表があって、印刷が出来ます

2017.02.21
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どうも、和紙問屋の大上です。

奉書紙って和紙を探すときには必ずと言っていいほど目に入ります。
弊社でも奉書紙はたくさん扱っています。

奉書紙とはそもそもなんなのか

もともとは幕府が公文書用の紙として使用していました。
命令書、という意味で「奉」書と名付けられてんですね。

当時は、和紙の原料と言えば楮でしたので、楮を原料とした厚手の白い和紙のことを奉書としていました。


でも、じゃあほかの和紙とは違うのか?というと、実は大きな違いはありません。


現在では、その多くがパルプを使って作られていて、白くてしっかりした和紙のことを、奉書紙と呼んでいる状況です。


勿論、楮を使用したブランドである手漉きの「越前奉書」なども、現代まで受け継がれています。

楮を使い、厚みのある本式の奉書は、今でも重宝されています

何に使うの?

元は公文書に使っていたと書きました。大事な要件をお伝えするための紙として大切にされてきました。

それが、儀礼などの場面で文化として残り、祝詞など神事にも使われています。


以前にもコチラの記事でお伝えしましたが、贈り物も神聖なものとして扱われていましたので、
清らかなものであるという意味を込めて白い和紙を使って包むということが行われてきました。


現在にも、祝儀袋だったり、熨斗紙だったりに、この文化は残っていますね。


この、「大切なことを伝える」という意味。それは和紙そのものの価値でもあります。

奉書紙で作ったお礼状

印刷もできます

手漉きの越前奉書など、最高級のものは浮世絵や日本画などに使われます。
一方で、パルプを使った奉書は、印刷適性があるので、ある程度の数を使いたいときに、重宝します。


今では、気持ちを込めた印刷物としての、そして和を演出するものとしての、奉書の使い方が一般的になっています。
特に、用途を限定するものではありません。

請求書にもいいかもしれません。

裏表はあるの?

奉書紙だけではなく、和紙全般にも言えるのですが、裏表があります。
これは洋紙にはあまりない特徴ですね。
表はつるっとした面、裏はざらっとした面です。
筆で書いたりする際に、つるっとした面は書きやすく、ざらっとした面では多少にじみが出ます。


印刷においても、基本的にはつるっとした表面に行います。
しかし、昨今は風合いを重視するために、裏のざらっとした面に印刷することも多いです。


どちらが正式で、どちらが間違いということはありませんので、お好みで印刷してもらえればと思います。

表はつるっと、裏はざらっとが特徴です

まとめ

最もベーシックな和紙の一つでもある奉書紙。
大切な思いを伝えたいときに、効果を発揮します!
ぜひ、一度試してみてください!

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