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和紙使いとなりわい

ランプシェードを和紙で手作りした学生さんたちに、感動した話

2017.07.07
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どうも、和紙問屋の大上です。


大阪デザイナー専門学校さんと、産学連携という形で、和紙を使っていただいています。


私は、和紙というのはまだまだハードルが高い、
使い手に取ってもっと自由であるべきと考えています。


なので、こういったお話は非常にありがたいのです。
若い発想(だいたいが18歳の学生さん)が、きっと業界を刺激し、アップデートしていくのです。


大阪デザイナー専門学校さんでは、造形の基礎として和紙を使って立体物を作るということを通して、モノづくりの根幹を考えるきっかけにされています。


今回、20名以上の学生さんが各々の思う和紙のランプシェードを手作りで作られました。


断っておくと、皆さんは和紙を専門に扱いたいと思って入学されているわけではなく、デザイナーの卵として学ばれています。
したがって、和紙に積極的に触れてきたわけではありません。


今回、約2週間と言う短期間で、0から和紙のランプシェードを手作りされたのです。

四天王寺での展示の様子

 

 

初回には、和紙の歴史や使われ方、基本的な特性について授業をさせてもらいました。


その時も、積極的な意見交換が出来、意欲の高さがうかがいしれました。


それから2週間。


ある学生さんは、たくさん紙を重ねると光が赤くなることを発見し、テーマを月にしました。
ある学生さんは、電球を卵、和紙を鳥の巣に見立てることを考えました。
ある学生さんは、光っていないときのデザインまでも考えてランプシェードを作りました。
ある学生さんは、機械抄き和紙、手漉き和紙があることから、機械と自然の世界を一つの作品として表しました。


他にも、全く予想しないような発想がポンポンと飛び出てくるのです。


おじさん、感動してしまいました。


原価やマーケティング、顧客の好みの把握など、きっとこれからたくさん学ばれて行って、
自分が本当に作りたいものってなかなか作れない、ということを経験するんだと思います。


でも、それだけじゃない美しさや発想力が確かにここにありました。

この中から、和紙をもっと深めていきたい、もっと面白い表現をしたい。
そんな人が出てくるととてもうれしいな。

和紙を通して、光が赤く見えます
鳥の巣をイメージした作品。和紙をこより状にして作っている
光がついていても消えていても、見え方を計算した
和紙には機械抄きと手漉きがあるというところから、機械と自然を表現した

七夕に合わせて参道を彩りました

丁度四天王寺さんは七夕まつりでにぎわっています。
よりたくさんの人に見てもらえるチャンス!ということで、作品展を開催しました。


沢山の道行く人たちが足を止めて、学生さんたちの手作りのランプシェードを見ていかれました。
中には欲しい、という方もいらっしゃったそうです。


人の心に柔らかく入ってくる和紙のあかり。


純粋に綺麗だなあ、とお客さんの気分で見ていました。

和紙ってやっぱりまだまだいけるな!
そう思いなおした和紙問屋4代目候補なのでした。

たくさんの人が訪れました

まとめ

 

これからもこういった形でどんどん興味を持ってくれる人を増やしていければと思います。

和紙ってやっぱりまだまだいけるな!
そう思いなおした大上なのでした。

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